目次
記憶術を使った10の勉強法
記憶術を取り入れた勉強法はおすすめです。なぜなら長期記憶となり覚えたことをしっかりと記憶できるからです。
記憶術の場所法で長期記憶ができる仕組み
教科書や参考書を覚えるにしても、記憶術を使うと使わないとでは雲泥の差が出てきます。
そんな記憶術を使った具体的な勉強法は、次の10項目になります。
- 既知のことと関連づけて覚える
- 復習・反復学習をする
- 覚えたことを人に話す・教える
- 強調・マーキングをする
- 視覚化してイメージで覚える
- 声に出しながら覚える
- 書きながら覚える
- 感情を刺激して覚える
- 具体的にして覚える
- 記憶術を使う
ただし、これらは記憶術そのものというよりは「記憶を助けるテクニック」になります。最近は記憶を助けるテクニックや勉強法も「記憶術」といっていますね。
そこで、この記事では「記憶を助けるテクニック」も勉強法に含めて「記憶術」とします。
10個の方法は効果があります。日頃の勉強にぜひ取り入れてみてください。
こうした記憶のテクニックは、知っているのと知らないとでは雲泥の差が出てきます。知り得たなら必ずやってみてください。
ちなみに、これら10個のテクニック以外の優れたノウハウを取り入れた「受験・資格試験」合格向けの記憶術もあります。中身は著作権の関係で公にはできませんが、まさに試験合格向けの「勉強術型記憶術」となっています。
宮口式記憶術【宮口公寿】のレビュー~実際に購入しているのでわかるその凄さ
1.既知のことと関連づけて覚える
記憶の定着が高まる方法の一つ目は「既知のことと関連づけて覚える」ということです。
覚えたいことを、既に知っていること関連づけることですね。この方法はパワフルです。記憶がしっかりします。
「関連付け」は物覚えがよいと言われる人が無意識のうちに行っていることだったりします。
ちなみに自分が既に知っていることというものは、
- 実際に起きていること
- 体験
- 因果関係
- 似ているもの
- 知っている場所
- 法則
といったことになります。こうしたことは既に知っていること・わかっていることになります。
で、何かを覚える際には、自分が知っていることと関連づけて覚えると、長期記憶になりやすかったりします。
ちなみにこれら「関連付けのテクニック」は記憶術の基本にもなります。吉野邦昭さんの「吉野式記憶術」では、この関連付けのテクニックをシンプルにした「絵コンテ法」という記憶術を推奨しています。
「吉野式記憶術」は、受験や資格試験をはじめ、誰でも記憶術が使えるようになっている最新のオンライン講座です。
こちらでレビューしていますので、興味のある方はお読みになってください。
2.復習・反復学習をする
記憶の定着が高まる方法の二つ目は「復習・反復学習をする」ということです。
復習・反復は、何かを覚える際の基本です。そもそも最初に書いた「エビングハウスの忘却曲線」の通りです。人は20分後にもう4割を忘れてしまいます。
だからこそ「反復・復習」が必要なんですね。復習・反復をすることで記憶が定着し、長期記憶になります。必須です。
で、復習・反復学習の効果を高めるテクニックに、記憶力日本一の池田義博さんが提唱する「3サイクル反復速習法」の方法があります。
「3サイクル反復速習法」は4日で3回繰り返して覚えていくやり方ですね。こちらに簡単な説明があります。
池田義博氏の記憶術と脳トレ本がいい~アクティブ・ブレインがルーツか?
とにかく復習・反復学習は、記憶を確かにして長期記憶にしていきます。
3.覚えたことを人に話す・教える
記憶の定着が高まる方法の三つ目は「覚えたことを人に話す・教える」ということです。つまり「アウトプット」。
言葉にして人に話しをする、説明をする、教えるというのは、記憶の定着にパワフルな効果があります。
友達同士で、お互いが覚えたことを説明しあうのもパワフルです。
言葉で話す変わりに「書く」こともいいですね。池田義博さんは「1分間ライティング」という、1分間の間に覚えてることを書き出すトレーニングをお奨めしています。
「1分間ライティング」も記憶がしっかりとします。
4.強調・マーキングをする
記憶の定着が高まる方法の四つ目は「強調・マーキングをする」ということです。
これは視覚に訴えて覚えやすくするテクニックです。
なお教科書や参考書に強調・マーキングをするのをおすすめしていない人もいます。メンタリストDaigoさんはそうですね。
しかしマインドマップやメモリツリーでは強調・マーキングをすると、記憶の定着が高まります。
この辺りは、自分が納得するやり方でいいでしょう。
教科書や参考書に書き込んで強調したり、蛍光ペンでマーキングをするのが合っている人は、強調・マーキングをするといいですね。
5.視覚化してイメージで覚える
記憶の定着が高まる方法の五つ目は「視覚化してイメージで覚える」ということです。
これは4番目の「強調・マーキング」に関連します。
「視覚化してイメージで覚える」というのは、そもそも記憶術の原理です。記憶を確かにします。ヴィジュアライジングすることは記憶をうながします。
実際「マインドマップ」や「メモリツリー」にして覚えると覚えやすくなることがわかっています。記憶に定着する方法なんですね。
表やイラストを使って覚えるのも記憶が定着しやすかったりします。
視覚で覚えることはおすすめです。記憶術の原理が視覚化ですからね。
6.声に出しながら覚える
記憶の定着が高まる方法の六つ目は「声に出しながら覚える」ことです。
声に出しながら覚えることは昔から推奨されています。
声に出して覚えることは「運動性記憶」といわれています。聴覚が発達している人(耳から聞いたほうが覚えやすい人)は、声に出して覚える方法がおすすめです。
あとリズムや節回しを付けるのもいいですね。覚えた歌が忘れにくいのは、リズムとメロディーがあるからです。
リズムや節回しを取り入れて覚えるのも記憶の定着を深めますのでおすすめです。
7.書きながら覚える
記憶の定着が高まる方法の七つ目は「書きながら覚える」ことです。
書いて覚えることも昔から行われています。
ちなみに書いて覚えることも「運動性記憶」になります。話す、書くは、ともに「運動性記憶」の代表格ですね。
最近はスマホやパソコンを使ってワープロ化することが増えていますが、やはり実際に手を動かして「手書き」にするほうが、記憶がしっかりします。
8.感情を刺激して覚える
記憶の定着が高まる方法の八つ目は「感情を刺激して覚える」ということになります。
感情と記憶は密接な関係があります。
そもそも記憶のメカニズムで大事な脳の部位「海馬」のすぐ近くに、感情を司る「扁桃体」があります。で、扁桃体に入った感情が記憶に作用しています。
・海馬・・・記憶を司る
・扁桃体・・・感情を司る
ということになります。記憶に感情が関係していることはよく知られています。
実際、記憶術は「感情」を使います。刺激的な感情を喚起するイメージングこそ、記憶術の基本テクニックですからね。
連想力【記憶術のやり方基本】~イメージをつなげていく能力
記憶と感情は深い関係があります。
ですので感情を刺激して覚えることは、大変効果があるわけですね。記憶術の原理とも通じます。
9.具体的にして覚える
記憶の定着が高まる方法の九つ目は「具体的にして覚える」ということです。
抽象的な言葉や、形而上的な概念などは、いったん具体的な物事に置き換えて覚えると覚えやすくなります。また記憶が定着します。
これは記憶術でも使っているテクニックです。非常に大事なテクニックになります。記憶術では「変換法」「変換力」といっています。
変換力【記憶術のやり方基本】~文章・数字・専門用語・概念を覚える
具体的な何かに変換することで覚えやすくなりますし、記憶術の基本スキルにもなり得ます。大事なテクニックです。
10.記憶術を使う
記憶の定着が高まる方法の10番目は「記憶術を使う」です。
「記憶術を使った10の勉強法」とうたいながら「記憶術」を取り上げるのは奇妙に映るかもしれません。
しかし1~9は「記憶法」であって、この10番目こそが「正真正銘の記憶術」になります。ですのであえて「記憶術」として入れてあります。
で、ここでいう「記憶術」は、このHPでもメインで書いている場所法、ユダヤ式、語呂合わせ、ストーリー法などの「記憶術」のことですね。
記憶術を使うと、覚えが良くなります。最初に説明した「エビングハウスの忘却曲線」の通りにならなくなります。忘却の率が極端に減ります。
記憶術は効果があります。実際、記憶術を使って記憶力がよくなり、記憶術講師になっている方もいるほどです。
⇒大野式記憶術
⇒吉野式記憶術
今話題の記憶術ですが、このお二人とも、記憶術によって物覚えがよくなり、感動して、記憶術講師の道を歩んでいます。
記憶術は本当に効果があります。記憶術を使って知識を覚えることは超オススメです。
勉強法に記憶術を取り入れる際の4つの注意
以上のように記憶術を使った勉強の仕方をいたします。
ところで記憶術を使った勉強をする際、注意すべき点があります。それは4つあります。
- 記憶術と勉強術との使い分けをする
- 記憶術だけで暗記をしない
- 科目によって使い分ける
- 記憶術が使えない科目もある
この4点が注意点になります。
以下、ご説明いたします。
記憶術と勉強術との使い分けをする
まず記憶術と勉強法(勉強術)とは使い分けがあります。記憶術を取り入れた勉強術では、
- 勉強術・・・効率のよい学習(勉強法は「戦略」)
- 記憶術・・・効率のよい暗記(記憶術は「戦術」)
といったスタンスになります。
・勉強術は学習全体の「戦略」。
・記憶術は暗記の「戦術」。
こういうことですね。記憶術は勉強法における「戦術」の一つになります。
科目によって記憶術を使い分ける
また記憶術を使って暗記するといっても闇雲に使うのではなく、
- 科目によって使い分ける
- 記憶術を使わなくてもよければ使わない
といった現実的かつ合理的に使っていくようにします。
資格試験に記憶術がなぜ役に立つのか 5つの理由を解説
高校受験に記憶術を使う勉強法がおすすめな5つの理由!
記憶術を大学受験の勉強に使うときはここに注意!
40代・50代 資格取得の勉強法なら記憶術
ちなみに資格試験で役立つ記憶術は7種類あります。それはこちらの記憶術になります。
- 場所法・・・イメージで覚える基本の記憶術。
- ユダヤ式記憶術・・・歴史の流れや文章の論理、関係性を覚える最新の記憶術。
- ストーリー法・・・物語を作って覚える方法。
- メモリーツリー記憶術・・・覚えいことをマインドマップ化して、整理しながら覚える方法。
- 変換法・・・抽象的な言葉や覚えにくい言葉を何かに置き換える(変換する)テクニック。
- ペグ法・・・数字を覚えるテクニック。
- 語呂合わせ・・・頭文字や代表的な用語の一つを取り出して、イメージを使わないでダジャレ感覚で覚えるやり方。
これらの記憶術ですね。これら7つの記憶術を適宜使い分けていくようにします。
記憶術だけで暗記をしない
また記憶術を使うといっても、闇雲に記憶術で覚えるのは関心しません。
記憶術を使わなくても覚えられることは覚えていきます。
また記憶術を使うことでまわりくどくなる場合は、記憶術を使いません。
たとえば「英会話」がそうですね。英会話の場合は、記憶術に置き換えると、その分、レスポンスが悪くなります。実用性が乏しくなります。
英会話の学習においては、記憶術は使い方を工夫する必要があります。一般的な記憶術の使い方をして英会話を覚えるのは関心しません。反復学習をして英会話を覚えるほうが、実際は速くなります。
こうした「使い分け」「すべて記憶術で覚えようとしない」とするのが、記憶術を使って暗記する際の心得でもあります。
この要諦を押さえておくと、資格試験や高校受験、大学受験、あるいはシニア世代の勉強においても効果を発揮します。
記憶術・場所法のやり方を図でわかりやすく解説
ストーリー法(物語法)記憶術の3つのやり方と使い方
ペグ法記憶術(かけくぎ法)~数字(電話番号・歴史年号)の暗記に強い
語呂合わせ記憶術~誰もが使える暗記方法
ユダヤ式記憶術を徹底解説【レビュー・ネタバレ】~実際に購入したから言えること
記憶術が使えない科目もある
あと記憶術は「万能ではない」ということがあります。このことはとても大事なことになります。
記憶術にも覚えるジャンルによって得手不得手があります。記憶術が「使える科目・分野」と「使えない科目・分野」もあります。
たとえば数学、物理といった理系科目では、記憶術を活かせる分野は限られています。また使う用途も少なくなりがちです。
記憶術は、もっぱら「暗記する」技術になります。歴史、法律、生物、化学元素、古典や漢文の一部など、丸暗記が必要な分野において威力を発揮します。
記憶術は、記憶術が得意とするジャンルで使うことこそが、正しい使い方になります。勉強法の中には、記憶術の適切な使い方を含めている教材もあります。
こうしたコンセプトが盛り込まれている教材もあります。それが「ユダヤ式記憶術」です。ユダヤ式記憶術は、まさに勉強法を組み込んだ最新の記憶術だったりします。こちらも大変優れたノウハウです。資格試験や大学受験の試験勉強には必須になるくらいです。
出口汪「マンガでわかる すごい!記憶術」
ちなみに出口汪「マンガでわかる すごい!記憶術」は、暗記術と勉強術が合体した記憶術本です。
出口汪さんの記憶術漫画とでもいってよい本は、実は従来の「記憶術」ではありません。
中身は脳機能や生理的な暗記術であり勉強術です。厳密にいえば「記憶術」ではありませんね。暗記術・勉強術になります。
このことは最初に「記憶を助けるテクニックも勉強法に含めて記憶術とします」と書いた通りで、出口汪さんの記憶術漫画も近年の動向です。
こちらでも書いた通りで、最近の「記憶術本」は従来の記憶術とは違って、最新の脳生理学に基づく「科学的な暗記方法」になっています。
【2023年】記憶術の本おすすめ7冊書籍ランキング
出口汪さんの「マンガでわかる すごい!記憶術」もそうですね。
しかし実際のところ、従来の記憶術を補完できますし、相性もよいですので、あわせて使うのがおすすめです。
まとめ
勉強法とは、煎じ詰めていえば「試験に合格するための計画の立て方」がもっとも重要になります。「戦略」です。
また暗記するための勉強法が「記憶術」ですね。これは「戦術」です。
で、正しい勉強法(学習計画の立て方)があって、その上で「記憶術」を使っていくということですね。こうした勉強方法がおすすめになります。
勉強法の基本は「適切な学習計画の立て方」です。これが最も重要です。計画を適切に立てることの重要性は、こちらのテキストで述べています。
⇒【大学受験】不器用だからできる“逆転合格の極意”
⇒【資格試験】試験合格プロジェクトを成功させる方法
もし試験で良い成績を収めたい、試験に合格したいという気持ちがあれば、ぜひお手に取って読むことをおすすめいたします。著者も大変信頼できる方です。
松平勝男氏(ユダヤ式記憶術の著者)とは?著書や評判は?