記憶術の場所法で長期記憶ができる仕組み

場所法で長期記憶ができる仕組み

「場所法」は長期記憶を得意とする代表的な記憶術です。その理由は、長期記憶における「エピソード記憶」をしっかりと作るからです。

「エピソード記憶」とは、物語・ストーリーとして覚えている記憶をいいます。実のところ人が、物語・ストーリーとして覚えるのが得意です。

事実、「昔、昔あるところにおじいさんとおばあさんがいました・・・」といった昔話しは、聞けば大概、そのストーリーを覚えます。

人は、物語を覚えるのが得意です。またこのときに、脳内に映像(イメージ)を描きながらストーリーを覚えていきます。

場所法はエピソード記憶が得意

場所法とは、長期記憶の特徴を利用した記憶のテクニックになります。「場所」と「覚えたいモノ」をイメージで関連付けながら、物語化して覚えていきます。まさに「エピソード記憶」です。

ですので、場所法は「長期記憶」ができる・得意というわけですね。実際、場所法で覚えたことは「長期記憶」になります。覚え方そのものが「エピソード記憶」になるように覚えていくテクニックだからです。
記憶術・場所法のやり方を図でわかりやすく解説

記憶術で長期記憶ができるメカニズム

場所法に限らず、そもそも記憶術は長期記憶が可能です。つまり「エピソード記憶」になりやすかったりします。

記憶には3種類ある

そもそも記憶には、

  • 長期記憶・・・数日~数年の記憶。しっかりと覚えている。
  • 短期記憶・・・数十秒~数十分の記憶。やがて忘れる。
  • 感覚記憶・・・瞬間的な認識。記憶以前の認識作用。

の3種類があります。

長期記憶には2種類ある

さらに「長期記憶」は、

  • 陳述記憶・・・言語で覚える記憶。「意味記憶」「エピソード記憶」の2つがある。
  • 非陳述記憶・・・言語ではなく動作や言葉にできない様を覚える記憶

の2つがあります。
勉強や学習で重要なのは「陳述記憶」になりますね。「言葉で覚える」ほうです。また記憶術で覚えることは「陳述記憶」になります。

さらに長期記憶の「陳述記憶」には、

  • 意味記憶・・・一つの言葉や単語だけを覚えている記憶
  • エピソード記憶・・・物語・エピソードとして覚えている記憶

があります。
で、記憶術で扱う「長期記憶」とは、まさに「陳述記憶」になります。「意味記憶(単語記憶)」と「エピソード記憶(物語記憶)」の両方ですね。

記憶術でできる長期記憶「意味記憶」とは?

記憶術には、「長期記憶」の「意味記憶(言葉・単語の記憶)」に長けたメソッドがあります。一例をあげると、

  • ペグ法(基礎結合法、身体法、指法、時計法)
  • 絵コンテ法
  • 頭文字法

などですね。
これらの記憶術は、一つの用語(単語)を覚える際に役立ちます。しかし体系やロジックを覚えるのを苦手としています。

ちなみにこれらの記憶術は、当方のサイトで全て解説しています。
⇒記憶術の種類

記憶術でできる長期記憶「エピソード記憶」とは?

記憶術には、長期記憶となる「エピソード記憶(物語記憶)」を得意としている方法があります。最初に書いた通りで「場所法」が代表的です。

けれども場所法のほかにも、エピソード記憶を得意としている記憶術があります。それは、

  • 場所法(記憶の宮殿)
  • 道法
  • 鈴なり式記憶術
  • メモリーツリー(マインドマップ記憶術)
  • 物語法
  • ユダヤ式記憶術(生命の樹)

になります。
これらの記憶術のほとんどは、言葉や単語をイメージで覚えながらも、それらを物語化(エピソード化)しながら覚えていきます。ですので多くのことを覚えることができます。

しかも自然に「エピソード記憶」になってしまう、つまり知らない間に「長期記憶」になってしまうという特徴があります。

記憶術は、「意味記憶(単語を覚える)」「エピソード記憶(物語として覚える)」という「長期記憶」が、自然にできてしまうメカニズムを内包しているともいえます。

記憶術と海馬との関係

このように記憶術は、覚えたことを「長期記憶」できるようになっています。

ところで記憶は、脳の大脳辺縁系にある「海馬」が作用しています

「海馬(かいば)」付近には記憶に欠かせないニューロンが発達しています。で、海馬では、長期記憶・短期記憶・感覚記憶に振り分けられて記憶を司っているといいます。

また海馬への刺激で長期記憶が可能になるといわれています。

記憶術では、インパクトのある映像で覚えますので、海馬を刺激し、長期記憶になるのでしょう。

場所法は海馬をより刺激する

また場所法は「記憶の宮殿」を使いながら、多くのことをイメージ(映像)で覚えます。これらも海馬を刺激するため、すべて長期記憶しやすいのかもしれません。

脳内生理学的なことははっきりしなくても、論より証拠、場所法は記憶術の中でも暗記効果の高いメソッドです。記憶の宮殿を使って映像化して覚えると、何故か長期間記憶します。

興味深いことに、海馬を刺激する場所法を使用していると、頭がよくなるという報告があります。

記憶術は単なる暗記のテクニックではなく、記憶力そのものを良くする効果がありそうです。

◆関連記事
⇒頭がいい人の記憶力は暗記の仕方にあった

エビングハウスの忘却曲線

しかし記憶術を使わなければ、一般的に人は「暗記したことは忘れる」ようにできています。このことは有名な「エビングハウスの忘却曲線」が示している通りです。

エビングハウスの忘却曲線とは、

  • 暗記した後20分後・・・40%忘れる
  • 暗記した後1時間後・・・50%忘れる
  • 暗記した後1日後・・・70%忘れる
  • 暗記した後6日後・・・75%忘れる

という現実です。人は覚えたことを時間の経過と共に忘れるようにできています。この忘却の変遷のことを「忘却曲線」で表しています。

記憶術を使わないと短期記憶になる

で、「人は誰でも物覚えが悪い」というのが真実だったりするわけですね。一般的にいえば「記憶力の良い人は【いない】」ということになります。人は誰でも「短期記憶」なんですね。

エビングハウスの忘却曲線が示している通りで、一般的には、どんなに頑張っても約20分後に4割忘れてしまいます。

だからこそ反復学習が欠かせないんですね。また記憶術が必須になるのも、人は誰でも「忘れてしまう」からですね。

記憶術を使うと忘れない

しかし記憶術を使うと忘れにくくなります。長期記憶になるからですね。ですので記憶の定着がしっかりしてきます。エビングハウスの忘却曲線」通りにはいかなくなります。

  • 20分後・・・ほぼ100%覚えている
  • 1時間後・・・ほぼ100%覚えている
  • 1日後・・・90%覚えている
  • 6日後・・・90%覚えている

このようになります。
やはり記憶術を使って覚えたことは「長期記憶」になるからですね。

もちろん記憶術を使った暗記でも「反復学習」は行います。なぜならより忘れにくくなるからです。

しかしながら通常の暗記に比べて、記憶術を使うと記憶の定着が確かになります。結果的に忘れにくくなって、長期間覚えていられます。

記憶力が良い人の理由

では、一見すると物覚えが良さそうな人は、

  • 覚えたことは翌日に必ず復習をする
  • 記憶術を使って長期記憶にしている

というのが本当のところだったりします。一見すると記憶力が良さそうな人であっても、陰でしっかりと復習をして記憶の定着を図っているわけですね。

記憶術が役に立つのは、こうした事実からもわかってきます。

また記憶術を使ったとしても、「忘れかける20分後、1時間後、1日後に復習をする」ということで、よりしっかりと記憶を定着することになります。

記憶術を使えば、容易に長期記憶にしていくことができますね。

記憶術を試験勉強に活かす

このように記憶術、中でも「場所法」で覚えると、忘れにくくなり、しかも長期記憶となります。

ですので、記憶術(場所法)を試験勉強に活かすことが昔から行われているわけですね。

私も実際、今から数十年前に場所法で生物の科目を覚えましたが、空間を思い浮かべるだけで暗記した事項を思い出すことができました。それくらい長期記憶が可能なのが「場所法」です。

日本では、受験や資格試験に活かすことを初めて提唱したのは、「ワタナベ式記憶術」で知られている渡辺剛彰(わたなべ-たかあき)氏です。
ワタナベ式記憶術【渡辺剛彰】~実際に使ったレビュー・口コミ・やり方

そのワタナベ式記憶術を習得して、さらに工夫をして独自の場所法を作り上げたのが「宮口式記憶術」です。
宮口式記憶術【宮口公寿】のレビュー~実際に購入しているのでわかるその凄さ

宮口式記憶術は、あまり聞き慣れないかもしれませんが、場所法を工夫した「道法」を採用しています。しかも著者の宮口公寿氏が、さらに作り込んで、受験や資格試験向けに精鋭化した記憶術に仕上げています。

その結果、通常の場所法よりも、よりも忘れにくく長期記憶ができる記憶術となっています。驚くことに、宮口式記憶術のやり方で覚えると、1年以上は覚えていられます。

試験合格に特化した記憶術ともいえます。こちらで詳しくレビューしていますので、興味のある方はご覧になってください。
⇒宮口式記憶術

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