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目次
場所法は記憶術の王道
場所法は「記憶の宮殿(場・空間)」と「イメージ」を利用した王道の記憶術です。
記憶術は「場所法に始まって場所法で終わる」といってもよいかもしれません。それくらい定番かつ有名なのが「場所法」になります。
資格試験や大学受験などの受験勉強においても、暗記に役に立つのが「場所法」です。
しかし後述しますが場所法には欠点・欠陥があります。が、こうした欠点・欠陥を改良し、また場所法とは異なる「イメージを使用しないで理解しながら覚える」新しい記憶術も現代では登場しています。
その記憶術を「生命の樹・記憶術(ユダヤ式記憶術)」といいます。
ユダヤ式は画期的な記憶術です。場所法と併用し使い分けると、受験や資格試験における暗記に重宝します。ですので、超オススメしています。
場所法のやり方は3ステップ
「場所法」は、ザックリいえば王道かつ最古の記憶術です。では一体どういうやり方なのか。場所法のやり方は3ステップです。それは
- 覚えたい物事を整理する
- 記憶の宮殿を作る
- イメージを使って「覚えたい物事」を「記憶の宮殿」に結び付ける
といった3ステップですね。
場所法の原理や仕組みの説明は後回しにして、まずは具体例を通して、これら3ステップを経ながら、場所法を実際にやってみましょう。
①覚えたい物事を整理する
まず「覚えたい物事」を整理します。たとえば、ここでは
- ハンバーガー
- 靴
- ラーメン
- 歯ブラシ
- ポテトチップス
- キリン
- ニンジン
- ネコ
- スマホ
- 銅像
とします。
②記憶の宮殿を作る
次に「記憶の宮殿(記憶する場所)」を作ります。
ここでは「自宅の部屋」を例にします。で、まず次のように作ります(用意します)。「記憶の宮殿」の作り方は下図の具体例も参考にしてください。
- 玄関
- ベッド
- トイレ
- キッチン
- リビング
- テレビ
- 机
- お風呂
- 洗濯機
- 書棚
このように「記憶の場所(空間)」をいくつか用意しておきます。
で、以上が場所法を使うための準備になります。
③イメージを使って「覚えたい物事」を「記憶の宮殿」に結び付ける
ここから実際に場所法を使って覚えていきます。
まず「覚えたい物事」をイメージを使って「記憶の宮殿(自宅の部屋や置いてある場所や物)」に結びつけて覚えていきます。
覚えたい物事も、記憶の宮殿も、どちらも「イメージ」です。ですので、「イメージとイメージ」をイメージしながら結びつけます。
結びつけるイメージをするときに、「刺激的」「興奮」「驚き」「エキサイティング」「あり得ない」ようなイメージを思い描いて関連づけていきます。
具体的にやってみましょう。たとえば、
- 「ハンバーガー」が、「玄関」に激突した(ビックリ!)
- 「靴」が、「ベッド」に突き刺さっている(あり得ない!)
- 「ラーメン」が、「トイレ」で踏ん張っている(あり得ない!)
- 「歯ブラシ」が、「キッチン」に突き刺さっている(わお!)
- 「ポテトチップス」が、「リビング」に大量に散らかっている(おいおい!)
- 「キリン」が、「テレビ」に頭突きをしている(なんと!)
- 「ニンジン」が、「机」に突き刺さっている(ビックリ!)
- 「ネコ」が、「お風呂」でくつろいでいる(あり得ねー!)
- 「スマホ」が、「洗濯機」で暴れている(あり得ない!)
- 「銅像」が、「書棚」を潰して立っている(わお!)
といった具合です。
この絵を見ていただければ、おわかりかと思います。
イメージングするときに「あり得ない」刺激のあるイメージをしていくのがコツです。イメージの力のある人なら、一回、イメージしただけで覚えることができると思います。
場所法のコツ
このように場所法は、
- 覚えたい物事
- 記憶の宮殿(記憶する場所)
を使って「イメージしながら」覚えていく記憶術であることが、具体例を通して実感できるかと思います。
で、場所法の原理・仕組みは、連想結合法・基礎結合法といった「リンク法」を基礎とした記憶術になります。ですので場所法でも
- イメージ
が大事になります。またイメージの仕方こそが「場所法のコツ」になります。いえ、記憶術のコツこそ「イメージの仕方」です。
「イメージの仕方」に長けるようになるためには、現在では「イメージ連結法」がおすすめになります。「イメージ連結法」は、従来の「リンク法」よりも洗練されていて、より長期記憶になるテクニックがあります。
イメージ連結法記憶術~誰でもイメージで覚えられる究極の記憶法
場所法は「記憶の宮殿」を使う記憶術
このように場所法は「記憶の宮殿(記憶する場所)」と「イメージ」を使って暗記する方法となっています。場所法に限らず、ほとんどの記憶術はイメージを使ったイメージ型の記憶術になります。
ただし場所法では、単にイメージして覚えていくのではなく、「記憶の宮殿」を使って暗記していく点に大きな特徴があります。これが場所法の原理であり仕組みになります。
イメージを連続して暗記していく記憶術は、先にも紹介しましたが「リンク法(結びつける方法)」と呼ばれるやり方です。
実のところ、場所法はリンク法を基礎とした記憶術です。「記憶の宮殿(記憶する場所)」に結びつけて暗記するやり方です。
この「記憶の宮殿」に対して、覚えたい物事をイメージを使って(イメージで結びつけて)暗記するやり方こそ「場所法」です。
場所法を考案したシモニデスの時代から原理は変わっていません。変化している点や工夫がみられるのは「記憶の宮殿」になります。また誰もがイメージできるやり方です。
場所法に上達するためのトレーニング
場所法に熟達するためのトレーニングがあります。それは、一言でいえば「イメージの仕方」に長けることになります。また「イメージの仕方」がしっかりとできるトレーニングになります。
そのトレーニングは、次の4つになります。
- 自由連想法
- 特性についての自由連想法
- 瞑想
- アプリを使った脳トレ
場所法に熟練するためのトレーニングについては、こちらでくわしく説明しています。ご興味があればあわせてお読みになってみてください。
場所法のアプリを使う
なお最近では、スマホのアプリを使った「場所法」「記憶の宮殿」のトレーニングもできるようになっています。
「記憶の散歩道」というアプリは「場所法」のトレーニング用のアプリとなっています。ほかにはスマホで「記憶の宮殿」を作成できるスグレモノのアプリもあります。
場所法をはじめとした記憶術のアプリに関しては、こちらで説明しています。
【2024年】記憶術アプリ おすすめ【無料12選】これは便利!
大学受験や資格試験での場所法の使い方
場所法に関することは、上記の具体例や説明を読むとおわかりになるかと思います。
で、場所法は、受験や資格試験の勉強に役に立ちます。場所法は、記憶術の中でも最も利用され、なおかつ効果の高い記憶術なります。
しかしこう言っても、人によっては「なーんだ」と落胆してしまうかもしれません。
というのも「実際にどうやって試験対策に使うの?」「専門用語や抽象的な言葉の暗記に場所法は使えないのでは?」と思うかもしれないからです。
ごもっともです。
場所法を試験勉強に活かす3ステップ術
上記で紹介した場所法の具体例は、あくまでも「説明のための事例」ですね。
実際に受験や資格試験の勉強で使う場合は、応用を利かせます。そのためには次の3ステップを経ます。
- まず覚えることを「整理」します。
- 抽象的なことや専門用語は具体的な何かに置き換えます(変換法)
- 暗記する事柄を整理し準備ができたら「場所法」を使って覚えていきます。
このような3段階を経ていきます。いきなり「覚える」のではなく、覚えたい事柄を整理し、また覚えやすくするために変換するわけですね。
覚えるべき事項を一覧や表にして、覚えるための準備や整理をします。実は、記憶術ではこうした「下準備」が必要になってきます。
抽象的な言葉や専門用語は置き換える
それと抽象的な言葉や専門用語は別の何かに置き換えます。先ほども少し触れましたが、何か具体的でわかりやすいものに「変換」するわけですね。
これを「変換記憶術」ともいっています。
変換力【記憶術のやり方基本】~文章・数字・専門用語・概念を覚える 変換法記憶術~変換・分解・置換・外連想の4つのテクニックからなる方法
記憶の宮殿の作り方次第で応用性は広がる
これと関連しますが、場所法では「記憶の宮殿」をどう設定するかも大事です。応用が広がり、これもノウハウになっています。
たとえば場所法を使えば文章の暗記も可能になります。使い方によっては論文対策もできます。
世界記憶力選手権に出場する選手クラスになりますと、独自の「記憶の宮殿」を準備します。
「記憶の宮殿」をどう設け、どう活用するかが記憶術を使うキモの一つだったりします。こうした知られざるテクニックやノウハウが記憶術のキモにもなっています。
ちなみに、受験や資格試験といった「試験合格」に特化した場所法もあります。それが「宮口式記憶術」です。HPは非常にショボいんですが、内容はピカイチです。試験に合格する「場所法」に工夫し練り上げた記憶術です。実際に購入して、こちらで詳しいレビューもしています。
場所法は難しい?
ところで「場所法は難しい」「場所法ができない」といった方もいらっしゃいます。
この理由は、こちらに書きましたが、大きな原因として「イメージ能力が弱い」「イメージの仕方がうまくできていない」というのがあります。
場所法はできない?難しい?使えない?~4つの原因分析と解決策
場所法はイメージをフル活用した記憶術になりますので、イメージ能力が弱い方は、残念ながら場所法を使うことが難しくなります。
また記憶術の基本である「イメージの仕方がうまくできていない」場合も、場所法が使えないか、巧みに使いこなすことができなくなります。
こちらでイメージ型記憶術を使えるかどうかのチェックができます。気になる方はぜひチェックしてみてください。
しかしながらイメージを描くことが苦手な方でも記憶術を使うことができます。ご安心ください。
対策は2つあります。
イメージの仕方に熟達できる記憶術を使う
一つは、「誰でもイメージの仕方に熟達できる記憶術」を習うことですね。言い換えると、「イメージ能力を養う記憶術」を学ぶということです。
最近登場した「吉永式記憶術」では、イメージの仕方を徹底的に掘り下げて、誰でもイメージすることができるように考案されています。
この「誰でもイメージができて記憶術が使える」ようになる新しい技法こそ「イメージ連結法」だったりします。
イメージ連結法記憶術~誰でもイメージで覚えられる究極の記憶法
イメージ連結法は、記憶術の基本となる「リンク法」をさらに洗練させた、ある意味「究極の記憶術」と言ってよいほどの優れたテクニックです。
「イメージの仕方」に関しては、現時点では「吉永式記憶術」の右に出る指導法はなく、著書やサイトを見て場所法ができない・よくわからないという方は受講するのもよいかと思います。再現性は確かなようです。
イメージを使わない記憶術を使う
また、そもそもイメージを使わない記憶術もあります。それが「ユダヤ式記憶術」というものです。
ユダヤ式は大変優れた記憶術です。現代記憶術の中でも最もおすすめで、あっと驚く画期的な記憶術です。受験や資格試験には最適です。
場所法の問題~「記憶の宮殿」が足りなくなる
ところで場所法には欠点もあります。
欠点といいますか、場所法を使用すると生じてくる問題ですね。
先に「場所法を受験や資格試験にも使うことができる」と書きましたが、場所法は必ずしも大学受験や資格試験に適切でない場合もあります。
「え?」と思われるかもしれませんが、場所法のみで大学受験や資格試験に挑むのは、実のところ非効率です。
「記憶術の使い方」の問題にもなりますが、大学受験や資格試験では、覚える用語や事柄は多く、範囲も広くなります。
で、場所法を使って覚えようとする場合は、覚えたい事柄の数だけ「記憶の宮殿」必要になってきます。このことは、言い換えると「記憶の宮殿が足りなくなる」という問題となって出てきます。
場所法は「記憶の宮殿」を多く必要とする
場所法では、覚えたい事項の数だけ「記憶の宮殿」が必要になるため、「記憶の宮殿が足りなくなる・不足する」といった問題が起きがちだったりします。
一つのジャンルやカテゴリーを暗記するにあたって、毎回、記憶の宮殿が必要になるわけですね。
たとえば日本史でいえば、江戸時代には15人の将軍がいます。で、各将軍における政治政策、経済状態、文化を暗記する必要もあって、それぞれを暗記するにあたって、15×3=45の「記憶の宮殿」が必要になります。
45セットの記憶の宮殿が必要になるわけですね。もちろん馬鹿正直に45個用意しないで、まとめることもできます。
場所法では、この下準備(記憶の宮殿作り)に時間がかかってしまうわけです。「記憶の宮殿が不足する」という問題が起きがちなんですね。
これでは「記憶の宮殿」作りに時間が取られてしまい、肝心要の勉強時間が削られてしまいます。
で、これが場所法の欠点・問題点でもあって、大学受験や資格試験に、場所法だけで臨むことはおすすめでないとも言えるわけなんですね。
「記憶の宮殿」を増やす方法
もっとも、「記憶の宮殿」が足りなくなった場合、増やす方法があります。このことは、こちらにくわしく書きました。
少々手間はかかりますが、「記憶の宮殿」の増やす方法は確かにあります。
場所法が抱える7つの問題
ちなみに場所法には、「記憶の宮殿」不足以外にも、欠点や問題があります。「記憶の宮殿」の量産を含めて7つの欠点や問題があります。
このことはこちらにまとめてあります。⇒場所法の7つの欠点
場所法を改良したユダヤ式記憶術
しかしながら世の中には頭の良い方がいます。場所法を改良したと言ってもよい「ユダヤ式」という記憶術も考案されています。
で、ユダヤ式は「記憶の宮殿」にヒネリがあります。といいますか「記憶の宮殿」を作る代わりに「生命の樹」というたった一つのテンプレを使います。工夫がほどこされています。
ユダヤ式は「イメージを使用しないで理解しながら覚える」記憶術ともいえます。目から鱗のアイディアなんですね。記憶の宮殿を何個も作成する必要がありません。
日本史や世界史、あるいは法律といった暗記には、「ユダヤ式記憶術」はおすすめになります。大変優れた記憶術だったりします。
ユダヤ式は画期的な記憶術です。場所法と併用し使い分けると、受験や資格試験における暗記には重宝します。
しかも当方では、場所法とユダヤ式を合体させたまったく新しいやり方も特典に付けて紹介しています。
進化し続ける場所法
場所法は、その効果をより高めるために、記憶の宮殿の作り方に工夫が施されたり、記憶のテクニックに磨きがかかり、常にリニューアルされています。さらに効果の高い記憶術へと進化もしています。
そんな場所法のキモは「記憶の宮殿」です。記憶する「場所」ですね。それとスピーディに「変換する能力」です。ここにも工夫や改良が見られます。
そして、この工夫や改良こそが、記憶術そのものを実用する際の「核(コア、キモ)」になっています。
工夫された記憶術の中身は分からないことが多いものです。しかし記憶術は、受験や資格試験のパワフルな助っ人ツールとなることは確かですね。
もし、あなたが今、何かを効率よく暗記する必要性に迫られているなら記憶術(場所法)は役立ちます。おすすめですね。