有酸素運動で記憶力はアップする?~研究論文が明らかにした事実

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有酸素運動で記憶力はアップする?

運動によって記憶力がアップすることは分かっています。実際、10分の軽い運動で記憶力がアップすることが、筑波大学の征矢英昭教授らの共同研究グループで判明しています。

⇒記憶力は「たった10分の軽い運動」でアップすることが判明

この研究論文で明らかなように、自転車のペダルをこぐなどの軽い運動を10分間行うと、記憶力がアップするといいます。

興味深いのは、ハードな運動を行うと、ストレスを憶えて、なんと記憶力アップの効果は無くなるといいます。これは驚きですね。

記憶力をアップするためには「軽い運動」がおすすめです!

有酸素運動で記憶力が高まる仕組みとは?

記憶力を高めるためには「軽い運動」がおすすめということですが、この「軽い運動」とはつまり「有酸素運動」のことになりますね。

事実、有酸素運動を行うことで、記憶力のほか、脳力そのものがアップすることがわかっています。

⇒研究結果:運動すると記憶力が増す(歩くだけでも)

有酸素運動は、脳内の神経細胞や血管を刺激し、脳の活性化をうながします。これによって記憶力をはじめとした脳力全体が良くなると考えられています。

言い換えると、運動により脳内の神経細胞の数やシナプスの密度が増え、神経伝達物質や神経成長因子の分泌も促進され、脳の回路が強化され、この結果、記憶の定着や思考力が向上すると言われています。

有酸素運動でトリプトファン&セロトニンが分泌

もう少し具体的に解説すれば、有酸素運動を行うと、精神を安定させる「トリプトファン」と、しあわせホルモン「セロトニン」が脳内に分泌されるといいます。

で、これらの脳内ホルモンがストレス低減に役立ちます。で、ストレスが軽減すると、脳力が高まり、記憶力もアップするということですね。

有酸素運動を行うと「スッキリ」しますが、その理由は、脳内快楽ホルモンの分泌だったわけですね。

で、脳内が心地よい状態になりますので、当然、記憶力もアップするという塩梅。勉強の効率もアップします。勉強もスイスイと進むようになります。

机に向かって勉強する場合は、有酸素運動をするのはおすすめになります。

運動は海馬が活性し記憶力を高める

また、運動をすると、記憶を司る「海馬」の神経細胞を活性し、その結果、記憶力が高まるとい研究報告もあります。

⇒私たちの記憶システムは10分間の軽い運動で活性化する

海馬は記憶を司っています。ですので海馬が活性すれば、必然的に記憶力がアップするのは理に適っています。運動は海馬を活性しますので、勉強をする際には「運動」は必須になりますね。

記憶術で頭が良くなる?海馬が活性するメモリースポーツの選手

そもそも運動をすると身体の血流が活発になります。必然的に脳内の血液循環も良くなります。頭脳明晰の状態とは、血流が良い状態とも関連しています。

記憶力を高めるためには、日々、適度な軽い運動(有酸素運動)を行うのがよいことは、シンプルに理解できます。

筑波大学の実験結果にあった通りで、軽い運動がおすすめです。脳内の血液循環がよくなります。

それそても有酸素運動などの軽い運動によって、記憶力そのものを高めることができるというのは非常な驚きです。と同時に、これなら活用しないわけにはいかなくなることもわかってまいりますね。

有酸素運動による記憶力向上の効果とは?

有酸素運動による効果は、個人差があります。けれども定期的に運動を行っている場合、1〜2週間程度で認知機能の改善が現れるといわれています。

また、継続的に有酸素運動を行うことで、認知機能の低下を防止することができるといいます。

有酸素運動を行う際の注意点とは?

なお有酸素運動を行う際の注意点としては、急激な運動や長時間の運動は身体に負担をかけるため、ここに注意する必要があります。

若い人なら心配は要りませんが、50代以降の方は、急な運動や長時間の運動は避けたほうがいいですね。

年齢に関係なく、適度な運動量と頻度に注意することが大切ですね。また、暑い環境での運動は熱中症などの危険性があります。適切な環境で行うようにしたほうがいいですね

運動不足は記憶力を下げる?

ところで運動不足は記憶力の低下につながりますので、受験生は特に注意したほうがいいですね。

一番よくないのは、受験生に多いタイプで、時間を惜しむあまり、机の前からほとんど動かないケースです。で、運動するのが億劫になってしまう。運動不足になってしまう。これは最悪です。

「体を動かさない」で勉強をしていると、脳の活動も悪くなり、記憶力も低下していきます。

記憶力だけでなく、理解力も下がっていきます。まさに悪循環。

ですので、勉強だけに専念するのではなく、適度に身体を動かすことがおすすめになるということですね。

こうしたことは昔から言われていますが、軽い運動が学習効果や記憶力アップに役立つことが、科学的に証明されていますので、ホント、取り入れたほうがいいですね。

記憶力がアップする2つの運動

記憶力を高める運動としては、いくつかありますが、大別して以下の2つの方法は効果があります。

有酸素運動系

最初にも書いた通りで、有酸素運動はおすすめですね。誰でも手軽にすぐ始めることができます。代表的な有酸素運動は、

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • ランニング
  • 水泳
  • サイクリング
  • 踏み台昇降
  • 自転車(ペダルこぎ)
  • エアロビクス
  • ダンス

といった運動になります。これらの運動は、心肺機能を改善するだけでなく、脳の血流を増加させ、脳内の神経回路を活性化する効果があります。これらの運動は比較的やりやすいですので、取りかかりもしやすいですね。

もっとも「水泳」は、近くにプールが無いとできませんが、どの地域にも大概、市民プールがありますので、公共の施設を利用するといいですね。

「踏み台昇降」とは、少し高い台に上がったり降りたりすることを繰り返す簡単なエクササイズです。雑誌を数冊置いて、その上を昇降するだけでもできてしまいます。

こうした有酸素運動系は、誰でも行いやすいものですね。

ただし普段から全く運動していないと、苦痛を感じるかもしれません。しかし有酸素運動が苦痛というのは、それだけ身体が鈍っている証拠ですね。脳力そのものが低下している可能性もあります。

有酸素運動は、全身に酸素を巡らせますので健康体にします。同時に脳にも豊富な酸素が巡りますので、運動をした後には気分も爽快になりますね。

ストレッチ系

また有酸素運動ではありませんが、

・ヨガ
・自力整体
・ゆる体操
・骨ストレッチ

といったストレッチ系もおすすめです。ストレッチは有酸素運動ではありませんが、地味な身体動作に見えても、全身の血行をよくし、身体の柔軟性を高めて、脳力をアップさせます。

体の硬い人は、ストレッチ系を始めたときはかえって苦痛を憶えます。しかし継続し、次第に身体が柔軟になってくると、だんだんと快感となり、頭脳も明晰な感じが出てきます。

ストレッチは、血流もさることながら、一種の気功効果があって、心身が壮快になります。気の巡りがよくなりますので、頭がシャキーンとした感じになります。

理想をいえば、有酸素運動系とストレッチ系の両方の運動を取り入れたほうがバランスもよくなります。が、どちらか一方は行うことがおすすめです。

まとめ

軽い運動・有酸素運動・ストレッチ系を継続していきますと、結果的に記憶力はアップしていきますね。頭脳が良い状態になった上で、記憶術を使うと、さらに短時間で勉強もできるようになります。また各種の脳トレも活かすことができるようになります。

記憶力アップに運動は欠かせません。ぜひぜひ試しみて下さいね。

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